やかん 必要?不必要?
引っ越し準備に勤しむ中、ふとガスレンジの上の汚れたやかんに目が止まりました。
「この汚れたやかんは新しい家に持って行くべきか?」
不必要なものは置かないって決めてるし、汚れたやかんはまっさらな新しいキッチンに似つかわしくありません。お湯を沸かすだけなら鍋で代用できるのではと、やかんを断捨離した方のブログを読み漁りました。「うんうん、これならなしでやっていけそう」と、一度はやかんを断捨離することにしたものの、お茶を淹れるという行為のなかで、ティーポットに鍋からお湯を注ぐのは…全然楽しくないなと思ったのです。お湯を注ぐ時のコポコポという音がお茶を淹れる時にはやっぱり必要だと思いました。
そこで浅はかな私は
「それじゃオシャレなやかんに買い替えればいいかも。かもめ食堂で使われていたOPA、前から欲しかったんだよな〜♫」
と、いそいそとネットショップを検索。今なら90周年記念モデルが買えるみたいだし、中国製からフィンランド製に変わったとのこと。これは買うしかない!と購入ボタンを押す寸前までいきました。…が、そもそも必要か不必要かというところから始まったやかん問題。新しいものを購入したところで、キレイに保てるのか⁉︎今まで油で汚れたやかんを見て見ぬ振りしてきた私が、新しいものを購入したからといって毎日洗って収納するのか⁉︎
自分で出した答えはNOでした。
手っ取り早く新しくておしゃれなやかんに買い替えてしまおうと思った自分が情けなく、今の薄汚れたやかんに申し訳なくて、半分泣きそうになりながらやかんにこびりついた汚れを落としました。
おかえり柳宗理。あなたはまだまだ現役でした。